マイク片手に 教務主任との一時間
日本全国で働ける看護婦を養成したい—公立大館病院付属高等看護学院教務主任をたずねて
pp.32-33
発行日 1962年2月1日
Published Date 1962/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904143
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Q:秋田県大館市にあります公立大館病院の付属高等看護学院には,秋田特有の性格というか,特色を看護教育に取り入れていらっしゃいますか?
A:まだ,7回生が去年入学したばかりで,学院としての年も浅く,これといって秋田の高等看護学院の特色もないのですけれども,私たち教務にいる者がいつも話し合っていることは,ここの病院で役に立つ看護婦を養成するだけではなく,もっと広い意味で役に立つ看護婦になってほしいということを目標にしております。日本全国で働けるような看護婦,あるいは日本の各地で指導者として働けるような人たちをも育てたいと思って努力しています。でも病院の教育の目標によって学院の方針を立てなければならず,病院側は,その診療報酬で運営している学院なので,卒業してすぐに,この病院で役に立つ看護婦とか,すぐに仕事がよくできる人をとか,あるいはここで使いやすい看護婦を養成することを目的としているのです。講師の先生方も,病院の方が多いので,このことを強調されているようですので,その本質的な矛盾に悩んでいます。私たちは学生の一人一人の個性をのばしてやりたいと思っておりますけれど。
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