編集デスク・4
年輪というもの
長谷川 泉
pp.94
発行日 1961年2月1日
Published Date 1961/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903985
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樹木には年輪というものがあって,樹幹を支え,1年ごとに年輪がふえることによって樹齢がきざまれ大木になってゆく。朽木になってしまわぬ限り,年輪の増加はそれなりにその木の評価を増すものであろう。会社にも,そのような年輪に比較されるような歴史の歩みがある。1年ごとに,それが発展と成長を象徴するものであれば,その会社は順調にのびてゆくことになる。
今度,医学書院は合併10周年を迎えたので旧猟その記念の会を持った。医学書院の前身は,金原商店から分れ出て,戦時中の企業合同でできた日本医学雑誌株式会社であり,それに学術書院が合併してできたのが今日の医学書院である。学術書院は,日本医学雑誌株式会社から分離独立してできた組織であったから,いわば親子が一緒になったようなものである。10周年の記念の会は,日本医学雑誌株式会社と学術書院が合併して,医学書院としての新たな歴史を刻むようになったことを記念したものであった。合併10周年と言ってもよいし,改称10周年と言ってもよいのである。
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