特集 病態生理学・成人看護論・老人看護論の連結講義を試みて
連結講義の発展性
医学教育を視野に入れた連結講義の可能性について―今後の展開と課題
美田 誠二
pp.539-540
発行日 2001年7月25日
Published Date 2001/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903862
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今回の連結講義は,従来の単独科目ないし各専門領域のみによる講義とはどのような点が異なり,また連結講義の優位性はどこにあるといえるのだろうか.こうした問いかけに対して病態生理学および治療学を担当した立場から,考えるところを述べてみたい.
通常行われている病態生理学の講義をふり返ってみると,1つひとつの症状や徴候,病態を解説する際に,ある程度は関連する項目を意識するものの,どうしてもそれぞれ独立した項目として用語の説明に終始しやすい傾向にある.また疾患論を教授する場合は,器管系に分けて系統的に主要疾患を解説するのであるが,カリキュラムや時間割の枠があって医学部学生ほど時間は与えられていない.したがって疾患概念を把握させることが主体となり,臨床で要求される疾患を持った患者を看るレベルまでは教授しきれないのが現実である.
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