特別記事
[座談会]看護は真の大学教育を実現できるか
野田 一夫
1
,
中西 睦子
2
,
井部 俊子
3
1多摩大学
2広島大学医学部保健学科
3聖路加国際病院看護部
pp.686-693
発行日 1995年8月25日
Published Date 1995/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903709
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看護の大学,なぜ増える?
野田 「看護は真の大学教育を実現できるか」というテーマでてい談をするわけですが,まず看護には直接関係のない私が口火を切りたいと思います.
戦後教育改革の一環として新制大学が生まれた時,日本では大学と称するものは50校ぐらいしかなかったのですが,現在は550校と11倍に増えています.ということは同時に,大学生の数も非常に増えているわけですが,大学の質は高くなったかというと,万人が認めるように低下し続けてきた.言葉の真の意味における大学生として一般の人が頭に描くような大学生は,もう数えるほどもいなくなっています.にもかかわらず,名もない大学ですら入学志願者が募集人員を下回るということはほとんどないというのが,今日までの実情でした.
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