特集 診療記録
座談会/診療記録の教育
武富 由雄
1
,
菊地 延子
2
,
嶋田 智明
3
,
広沢 美佐子
4
,
山田 瑞子
5
,
鈴木 明子
6
1行岡学園日本医学技術学校リハビリテーション科
2東京大学病院リハビリテーション部
3九州リハビリテーション大学校
4福間病院
5整肢療護園
6府中リハビリテーション学院
pp.200-211
発行日 1976年3月15日
Published Date 1976/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101182
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「記録」とは“後々にまで伝える必要のある事柄を書きしるすこと”と辞書にあるが,その重要な作業の始まりは,まず“しるす”“ことである.その書きしるされる事柄は,ただ単に“しるされてある”だけでは何の役にも立たない.後々の,いつの時代になって誰が読んでも,その伝えんとする内容が“伝わるもの”でなければならない.更に,これが「臨床記録」ということになると,リハビリテーションサービスにおいてみるならば,どのスタッフが書こうが,読もうが,必要にして十分な記録がなされなければならないし,記録された事柄を基点に他のスタッフがリハビリテーションサービスを実施する上で,支障のないものでなければならない.しかし,臨床上かくも重要なものであるにもかかわらず,実際にはその必要・十分条件を満たしていない記録がままあるようである.本日の座談会では学院(学校)での教育と実践での場とのギャップにまず視点を置き,臨床記録の核心に触れていただいた.本号特集の諸論文と併せてお読みいただけると一層味わい深いものになろう.(編集室)
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