特集 学生が主体的に取り組む授業
医学概論にグループディスカッションを導入して―フィードバック授業の一評価
高柳 和江
1
1日本医科大学医療管理学教室
pp.343-348
発行日 1993年5月25日
Published Date 1993/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903660
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はじめに
日本医科大学附属看護専門学校一年生160名に医学概論を以下の教育目標のもとに行なった.即ち,医学(Science)として基本的な知識,関連する技術,態度の修得だけでなく,医療(Art, Practice)の概諭を教え,医療を様々な視点から見る目を養い,医療の深さと広さの認識,医療人としての自覚を持ち,看護婦としての誇りを持つ事の2点である.
スケジュールは表1の通りで,方法論としてフィードバックを積極的に取り入れた.これは,学生の積極的な授業参加とそれによる意識の向上をねらいとしたものである,資料配布,OHPとスライドの使用と共に,学生に多くの質問をし学生同士の議論をさせ,論理を展開させ学生の思考を促した授業の終わりに小論文を書かせること,論文にコメントを付けて返却すること,小論文から得た学生の意見を授業内容に反映することなどに取り組んだ.授業には学生だけでなく,校長,教員,医学部大学院生,医学部研修生等など飛び入り参加があったが,常に,発言を求め,積極的な参加をお願いした.テープ持ち込みで授業を受ける熱心な教員もいた.
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