特集 学生が主体的に取り組む授業
看護場面の再構成を用いたグループ・エンカウンターの試み
石川 みち子
1
1千葉県立衛生短期大学看護学科
pp.337-342
発行日 1993年5月25日
Published Date 1993/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903659
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学生の状況と目指したもの
臨床実習を前にして,学生たちは緊張する.患者さんに嫌われたらどうしよう,患者さんに病気のことを聞かれたらどう答えたらいいんだろう,どうしたら患者さんや先生とうまくやっていけるだろうか等々,学生の悩みはつきない.知織の足りなさ.技術の未熟さもさることながら,対人関係の不安を耳にすることが多い.患者さんから病気のことを聞かれたら,このように答えなさいというマニュアルはない.たとえあったとしても,いつでもどんな人にもあてはまるものではない.
これら対人間係に関する不安を少しでも軽くし,学生が安心して前向きに実習に臨んでいけるよう,対人間係を築いていくための手がかりを得,看護のすばらしさを体験してほしいと考えていた.そして,そのためにはどうしたらよいか,方法を模索していた.
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