調査研究
看護婦課程での“精神衛生”の看護職者への有用性と“精神保健”の今後の課題―卒後追跡調査の報告
影山 隆之
1
,
長尾 節子
2
,
新城 さつき
2
1国立環境研究所
2東京警察病院看護専門学校
pp.174-178
発行日 1991年3月25日
Published Date 1991/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903584
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はじめに
“精神衛生(保健)”は,病者の全人的な苦悩への配慮をめざす看護教育において,重要課題1)とされている.従来の看護婦課程カリキュラム(1967―)では,“精神衛生”は“成人保健”の一部で扱われてきたが,改正カリキュラム(1990―)では,“精神保健”は看護学すべての領域で活用できるように,専門基礎科目の1つとして位置づけられた.これは,“成人”に限らずあらゆる臨床看護の場面において,幅広い人間理解が重要2)であるためだと思われる.
ところで,1985-7年の間,東京警察病院看護専門学校3年課程(以下本校という)の2年次に“精神衛生”の講義を担当した筆者らは,今後の“精神保健”の教育計画の資料として,講義の印象,卒後どう役だっているか,等に関する追跡調査を実施した.その上で今後の“精神保健”の内容について示唆を得たので調査結果とともに報告する.
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