特集 学外学習の最新の取り組み
「看護系大学・大学院生HIV/AIDS夏季セミナー」を開催して
渡辺 恵
1
1国立国際医療センターエイズ治療・研究開発センター
pp.1036-1042
発行日 2002年12月25日
Published Date 2002/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903323
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はじめに
エイズ治療・研究開発センター(AIDS ClinicalCenter:ACC)は,1997年に国立国際医療センター内に新設された.それと同時にHIV/AIDSを専門に外来中心で仕事をする「コーディネーターナース」(Coordinator Nurse:CN)という職種も新しく作られた.
当初,ACCの登録患者数は300余名であったが,その後増加の一途をたどり(図1),現在1,068名(平成14年9月30現在)である.CNは,当初の5名から7名に増員された(いずれも非常勤1名含む).このうち2名は「看護支援調整官」「患者支援調整官」として,全国の病院,医療者のHIV診療支援や薬害エイズ患者の受療支援を行っている.したがって,当センター患者を直接担当しているのは,両調整官2名を除くCNで,現在は5名である.担当患者数は,CN1人あたり80名から400名以上と,経験年数,力量によってばらつきはあるが,いずれにしても1人のCNの担当患者許容は,すでに大幅に越えている.また,病院だけでなく地域の医療・保健・福祉職の協力を必要とするような,ケースマネージメントの困難なケース(図2)1)も増加しており,これまで以上にアセスメントと様々なケアのコーディネーション技術が要求されている.
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