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AIDS/HIVへの無理解・無関心を打ち破りたい!―「1995AIDS文化フォーラムin横浜」開催
pp.842-843
発行日 1995年10月25日
Published Date 1995/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901206
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8月前半の横浜は,昨年の国際AIDS会議を一時の「お祭り」とせず,AIDSへの正しい理解と差別・偏見をなくすために継続的に取り組む,ポスター展やコンサート等の多彩な催しで盛り上がった.その1つ「1995 AIDS文化フォーラムin横浜」は,8月11~13日,同組織委員会の主催で(共催:神奈川県,後援:横浜市,川崎市,横須賀市)開かれた.このフォーラムは“ともに生きる”をテーマに,AIDS理解のためのネットワークの充実を目指したNGOが「心とAIDS」「セクシュアリティとAIDS」等の12ジャンル・30のプログラムを行ない,関心を持つ多くの人が集まった.(また,関連行事である第12回世界性科学学会についてはP859参照)
プログラムの1つ「感染者をどう思いますか?―感染者とのトーク&トーク」は「普段語れないことを,本音を語り合おう」とPWA/H(Pepole With AIDS/HIV)の新井康和さん(愛称ジミー)とPWA/Hではないが一緒に生活している加藤孝さんによって進められた.明るく,にこやかな2人だが「生活のすべての場所でカミングアウト(公表)できる状況ではない」という.たとえ表面には出なくとも,何とはなしに存在するPWA/Hへの偏見を感じさせる.また,PWA/Hの中でも血液製剤と性的接触という感染経路による差別があることについて,ジミーさんは「病気は病気じゃないの?」と訴えた.
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