連載 病態生理学講義ノート・10
血液循環(3)―血液循環障害の病態生理
内藤 恭久
1
1浜松医科大学病理学第一講座
pp.896-901
発行日 2002年11月25日
Published Date 2002/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903307
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はじめに
身体の機能・維持調節機構には,神経性調節と液性調節とがありましたね.前者は神経インパルスによる神経系の統合と関連器官への機能調節を担っており,後者は血液循環系を介して体液中の物質などを身体の各部位に輸送することによって,身体の機能・維持を調節しています.したがって,血液循環障害はたちまち生命の血脈を絶つことになります.
それでは看護実務の中で血液の循環障害をどのように捉えていけばいいのでしょうか.循環障害によって起こってくる病態は数えきれないほどあり,その病態の起こるメカニズムも様々です.本症の病態の種類やそれぞれの疾病の成り立ちの特徴を的確に把握しておくことは,看護のベースとなる極めて重要かつ基本的な学習教科となります.
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