Japanese
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特集 脳卒中のリハビリテーション
Ⅰ.脳卒中の病態生理と一般治療学
脳循環の生理と病態生理
Physiology and Pathophysiology of Cerebral Circulation.
海老原 進一郎
1
,
北川 泰久
1
Shinichiro Ebihara
1
,
Yasuhisa Kitagawa
1
1慶応義塾大学医学部神経内科
1Department of Neurology, School of Medicine, Keio University.
キーワード:
脳循環代謝
,
脳血管障害
Keyword:
脳循環代謝
,
脳血管障害
pp.9-19
発行日 1982年1月10日
Published Date 1982/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104671
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はじめに
成人の脳重量は1,400gで体重の2%前後にしかすぎないが,脳の血流量は心拍出量の約16%を占め,単位重量当りの血流量は他臓器に比して著しく多く,しかも脳血流は他臓器に比べ恒常性が強く,種々な血流調節機構がそなわっている.このことから脳にとっていかに血流の供給が重要であるかをうかがい知ることができる.ここではまず脳循環がどのような生理的機構によって調節されているかについて述べ,次に脳血管障害という病態のもとで,脳循環に影響する諸因子にどのような異常があらわれ,生理的な脳循環調節機構を障害するかについて述べる.
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