焦点
「看護師国家試験で問う質」を明確に
青木 きよ子
1
1順天堂医療短期大学
pp.361-364
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903196
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第91回の看護師国家試験は2002年2月24日に実施された.前回の国家試験合格率は87回(83.6%)に次いで低い値(84.6%)となったため,今年度はどのような質の問題が出題されるか受験生および教員は注目した.国家試験は各教育機関で実施してきた教育の質が国家で必要とするレベルを包含するものになっているかを問うout come評価として位置づけられるからである.
今年度の国家試験を受験した学生からは,「あれだけ学習したのに,正解できたと確証できる問題は少ない」「治療目標や薬剤の使用判断など,医師に必要とされる内容ではないかと思われた」「正解を何番にしてよいか,事例をいくら読んでもヒントが得られずわからなかった」「時間が足りず後の方の問題はよく考える余裕なく選択した」「問題を解答するとき実習の体験が重要であった」等々,その結果に不安と混乱がみられた.
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