特集 看護技術教育のこれから
第1部 楽しく看護ができる技術の考え方
―実践力を高めるために―看護技術と指導の視点
持永 静代
1
1日本看護技術研究会
pp.922-924
発行日 2001年11月30日
Published Date 2001/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902625
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看護基礎教育においてもっとも効果的な学習方法の1つに,学内の基礎看護技術の演習がある.演習は単に援助技術を体験できるだけでなく,看護者役と患者役との交わりをとおして看護者の役割意識が育成され,立場の異なった人の気持ちを理解することにより,学生の自己意識も育成される.
演習は,教員が確実で心の通った援助技術を学生に提供することによって,援助技術の意味,援助によって得られる快感,必要性を身体をとおして学習させる機会である.しかし,指導が言葉だけであったり,ビデオを見せて後は自己学習で終わったり,デモンストレーションも体験も人形で終るような指導では,学習効果は得られない.プライバシーへの配慮は大切であるが,学生同士で患者役や看護婦役を体験するからこそ,現実に近い,臨床で役立つ学習ができるのである.
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