特集 変容する家族と小児病棟の現在
小児病棟の現状,さらに増してきた看護の重要性
藤井 裕治
1
,
本郷 輝明
1
1浜松医科大学小児科
pp.423-427
発行日 2000年6月25日
Published Date 2000/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902267
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現代の日本において少子化・核家族化に伴い,生活基盤となる家族構成が変化してきた.さらに子と親の各々が親離れ子離れできない不安定な親子関係の中で,育児不安や虐待などが生じたり,子どもたちにも不登校やいじめの問題,チック症や摂食障害などの心身症が生じている.
また両親だけでなく,昔は家族の中での相談役を務めたはずの祖母までも最近は育児不安に陥り,子どもの少しの変化や軽い病気を家族全員で過度に心配して病院を訪れるケースも増加している.このように,子どもの困難を家族で受けとめ,問題を克服するという家族本来の機能が失われつつある家庭が目立ってきている.
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