連載 「働き方改革」時代の労務管理・14
—重要性を増すハラスメントリスク対策(前編)—ハラスメントの実体とパワーハラスメントの正しい理解
越本 幸彦
1
,
今枝 史絵
1
1弁護士法人御堂筋法律事務所
pp.529-533
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211002
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
■ハラスメントの現状
「パワハラ」「セクハラ」「モラハラ」「マタハラ」「アルハラ」「ドクハラ」……昨今の世の中には,「〇〇ハラ」という言葉が溢れている.
厚生労働省の報告によれば,企業が従業員向けに開設している相談窓口(ハラスメントに限らない)における相談の上位は,パワーハラスメント(以下,パワハラ)に関するものがトップで実に32.4%を占め,セクシュアルハラスメント(以下,セクハラ)も,メンタルヘルス,賃金・労働時間などの勤労条件に次ぐ4番目に多い割合の14.5%を占め,過去3年間にパワハラを受けたと感じた経験を持つ従業員は,概ね3人に1人の割合で存在するとも言われているのが現状である注1.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.