特集 おとなの学びを支援する
社会的経験を持った人の学習を支援する授業・実習のあり方について
榎本 麻里
1
1千葉県立衛生短期大学
pp.189-192
発行日 2000年3月25日
Published Date 2000/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902223
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はじめに
生涯学習に関する施策や事業は多方面で多彩に繰り広げられ,生涯学習の機会も飛躍的に拡充してきている.特に昨年,生涯学習審議会の出した答申(1999年6月)では,個人のキャリア開発に学歴ではなく,学習成果としての知識や技術,能力が問われている.この生涯学習という視点で,進学コースをとらえると,専門職としてのステップアップ,看護婦という資格の取得という実学としての生涯学習の取り組みとみることができる.つまり,生涯学習審議会の答申の中でいわれている,「社会人のための学習機会の拡充」「個人のキャリア開発に関する学習機会の拡充」が,先駆的に行われてきたととらえることができる.
進学コースにおいて,社会的経験を積んだ学生たちをどのように学習支援してきたのか振り返り,生涯学習を支援する方策に対してさらに具体的に考えてみたい.筆者自身も現在,夜間の大学院生として生涯学習を経験している.社会的経験を持つものが生涯学習に対してどういう姿勢で取り組んでいるのかあわせて考察していきたい.
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