グラフ
誰にもやさしいユニバーサルデザインのホテルを開業して
三木 亨
1
,
三木 和子
1
1ピュア・フィールド風曜日
pp.161-163
発行日 2000年3月25日
Published Date 2000/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902217
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夢のまた夢,誰もが安心して泊まれる小さなホテルの建設…それが現実の姿となって10か月が過ぎた.障害者にやさしく健常者にも違和感なく使える施設をめざして,北海道弟子屈の地に1999年4月29日のオープン以来,1700名を超える方々に泊まっていただき,さらに同数以上の視察・見学の方々を迎えた.毎日が新たな出会いとふれ合いの連続である.
私たちはホテルの設計にあたり,ユニバーサルデザイン,つまり障害者や高齢者を特別扱いせず,最初から誰もが快適に利用できる機能をもつことを志向した.一貫して段差のないフロア,ドアはすべて引き戸,視覚障害者のための音声誘導装置と点字の案内板,聴覚障害者のための振動式ドアノックセンサー,盲導犬も受け入れる.廊下は2台の車いすが楽にすれ違うことができる187センチの幅,両側に部屋番号を点字で示した手すりをつけた.各部屋に浴室があるが,専用の車いすで入浴できる水圧式リフトを設置した共同浴室も利用客に喜ばれている.
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