調査研究
基礎教育における看護倫理教育の実態―看護学校3年課程のカリキュラム調査から
山田 聡子
1
,
波多野 梗子
1
,
小野寺 杜紀
2
1愛知県立看護大学
2埼玉県立衛生短期大学
pp.204-208
発行日 1999年3月25日
Published Date 1999/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902034
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はじめに
近年,脳死問題や臓器移植,遺伝子治療などの医療における倫理的課題が社会問題となっている.このような社会背景をうけて,専門職業人の役割として看護職者には倫理的な諸問題を的確に判断して対処する能力や態度が期待されている.しかし,臨床現場で様々な倫理的課題に直面するなかで,多くの看護職者がジレンマに陥っている1,2).
ジレンマは倫理的な価値観が存在するために感じるものであり,専門職業人として大切な感性である.看護職者がジレンマを克服し,専門職業人としての役割を果たしていくためには,これまで以上に倫理教育が重要となろう.特に,基礎教育の時点からの倫理的価値観の育成や,倫理的課題に遭遇したときの対処能力の育成が重要であると考える.
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