調査研究
看護婦の自己教育力の変化―看護継続教育終了1年後の自己教育に関連する要因
小林 洋子
1
,
西村 千代子
2
,
奥野 茂代
3
,
志自岐 康子
4
,
鳥海 千代子
5
1聖路加看護大学大学院
2元日本赤十字社幹部看護婦研修所
3長野県看護大学
4東京都立保健科学大学
5日本赤十字社幹部看護婦研修所
pp.127-132
発行日 1999年2月25日
Published Date 1999/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902019
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はじめに
1987年,看護制度検討委員会の答申による「21世紀に向かって期待される看護職者」1)の中で強調されたことは,看護基礎教育において,多様な社会の変化に対応できるように看護学生に主体的,自立的に学習する技能や態度を身につけさせることである.看護学生にこのような技能や態度を身につけさせるためには,看護教員や臨床実習指導者の主体的,自立的な学習の技能や態度が大きく影響すると考えられ,看護教員の資質が問われることになるだろう.
私たちは,1991年から,自立的に学習する能力と梶田2)が述べる自己教育性に着目し,看護継続教育機関の受講生を対象に,自己教育力測定尺度の開発,および受講期間における自己教育力の変化の研究を重ねてきた.これまでの研究では,1年間の自己教育力の変化を継続的に調査し,継続教育終了後に自己教育力は向上すること,心理的安定,意欲など心理的基礎が自己教育力に関与すること,そしてパーソナリティ,看護職アイデンティティと関連があることが明らかにされた3,4).
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