研究・報告
保健婦の継続教育
平山 朝子
1
1千葉大学看護学部
pp.926-930
発行日 1988年10月10日
Published Date 1988/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207625
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はじめに
保健婦は,わが国の対人保健サービスの重要な担い手として位置づけられてきた。過去においては,たとえば,結核という感染症から人びとを守るという国民的課題についても,次世代を担う子どもの健康と生命を守る課題についても大きな役割を果してきた。そして今日では,老人保健活動や高齢者の健康問題解決に大きな期待が寄せられている。この期待に対し,どのような役割が果せるかは,これからの保健婦の社会的評価を決めるものである。
ところが現状をみると,保健婦活動とその周辺には多くの混乱がある。とくに近年は,老人保健法施行によって,保健事業が多彩に行われ,仕事が急速に複雑化してきている。加えて,老人保健法の施行は,保健婦の構成に大きな変化をもたらし,著しく若年層の比重を増大させている。図1は,保健婦の年齢構成を示したものである。これは,全国平均の姿であり,地域的にみると,さらに著しい所もある。
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