連載 看護実践力を育てる技術教育の試み・6
臨床実習における看護技術教育の実際―成人,母性,小児の技術
小野沢 康子
1
1新潟県立看護短期大学
pp.480-486
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901855
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はじめに
1996年8月の保健婦助産婦看護婦学校養成所指定規則の改正では,臨地実習の強化が求められ,指導のあり方が改めて問われた.臨地実習における看護技術教育は,どのような技術を,いつ,いかに訓練するか,学習レベルをいかに設定するかが問題である.技術教育に関して項目の設定や学習レベルの到達度などについて次の報告がある.
技術教育についての最初の問題提起は,吉田ら1)が行なった学生が臨床実習場面で遭遇する技術を200項目あげた学習レベルの調査である.吉田らの設定した技術項目は,技術を適用する患者の状況を配慮していることが注目される.例えば基礎技術として「全身清拭を20分以内で行なうことができる」「臥床患者の洗髪ができる」等である.医療技術が進歩した今日では使用されなくなったものもあるが,基礎技術40項目,成人系技術80項目,小児系技術40項目,母性系技術40項目の計200項目である.
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