看護教育新カリキュラムを追って・10
3年間にわたる看護ゼミナールでの人間理解
森下 妙子
1
,
藤田 さゆり
1
,
斎藤 一江
1
1大津市民病院付属看護専門学校
pp.797-801
発行日 1996年10月25日
Published Date 1996/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901463
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はじめに
1990(平成2)年,看護教育のカリキュラムが改正され,それから6年を経て再度改正が予定されている.その流れの速さから,看護界が激流の中にいることがうかがわれる.社会のニーズも多様化し,人々のニーズに応えるために看護の基礎教育が重要視されるのは当然と言える.
本校では,前回のカリキュラム改正以前より,学生が自分で考え,思考を深め,主体的に行動できるような教育を模索し,試行錯誤を繰り返してきた.その教育内容の1つとして,高齢社会に対応できる看護職を育成するために老人看護を,看護の本質の理解のためにターミナル・ケアを,また教育方法として看護ゼミナールを実施してきた.1990年のカリキュラム改正によって,老人看護は老人看護学に位置づけ,看護ゼミナールは時間を選択必修の中から確保した.また在宅看護,精神看護学についても,前回のカリキュラム改正の時に教育内容を構築した.
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