特集 課外活動
“文化祭へのとりくみ”実践報告—生と死,そして看護を—をテーマに
村上 厚子
1
,
長谷川 久子
1
,
森下 妙子
1
,
斎藤 一江
1
1大津市民病院付属看護専門学校
pp.468-473
発行日 1987年8月25日
Published Date 1987/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908405
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はじめに
1983年,日本看護協会が看護基礎教育の到達度6項目を発表した.そこには日ごろ看護教育に携わる者が苦慮している内容が表現されている.
医療が日々進歩している今日,看護者も専門的な知識,技術を身につけ,しかも常にその進歩に応じた学習姿勢を要求されている.その一方で,看護の対象となるあらゆる年齢層の,あらゆる健康レベルの人間を総合的に理解し,看護できるよう柔軟で幅広い人間性をも持つ必要に迫られている.その基盤作りが基礎教育にある.しかし,最近入学してくる学生の気質や生活体験の乏しさから考えると,基礎教育の実際は簡単ではない.看護が対象の生活過程を整えることをその目的とするなら,自分のそれを日々の生活の中で訓練することから始める必要のある学生も少なくない.また,詰め込みで出てくる結果だけが重要である教育を受け,育ってきた学生は,自分で考え判断し,それを表現したり行動化することがなかなかできない.
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