特集 人権/インフォームド・コンセント
「らい予防法」の廃止を人権の視点から考える
和泉 眞藏
1
1国立多摩研究所生体防御部
pp.608-612
発行日 1996年8月25日
Published Date 1996/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901422
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去る3月27日,参議院本会議で「らい予防法の廃止に関する法律」という奇妙な法律が全会一致で可決成立し,3月31日に公布,翌4月1日から施行された.その第1条は「らい予防法(昭和28年法律第214号)は廃止する」となっている.
法律の第1条が,他の法律の廃止を規定するというのは非常に珍しいことであるが,この法律に付帯している13カ条からなる付則によって,「優生保護法」や「出入国管理及び難民認定法」などに規定されていたハンセン病に関する全ての条項も削除された.
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