連載 感染症 Up to Date・63
HIV/AIDSに関するこれからの保健活動
渡會 睦子
1
1山形県立保健医療大学,PHY
pp.732-734
発行日 2001年9月10日
Published Date 2001/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902490
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私は昨年度まで保健所に勤務しており,保健婦業務の1つとしてHIV/AIDSを担当し,HIV抗体検査前後のカウンセリング・採血,感染を心配する人・PWA(people with AIDS)の電話・面接相談,住民・学校・医療従事者などへの講演会・研修会などを行ってきた。しかし,力を入れて頑張っているつもりでも,保健所の外に耳を傾けると,一般の人からは「保健所は何をしているのか不明だ」といわれたり,全国的な集会でも医療関係者から「一般的なAIDS相談でも,保健所の電話相談には心配で紹介できない」などの忠告をもらい,正確な保健所業務が周知されていないと気づかされることが多々あった。このようなこともあり,保健所を広く活用してもらうためには,関係者全体で話し合う必要があると考え,PNY(Peer Network Yamagata-Yokohama)として1999年より「AIDS文化フォーラムin横浜」の場を借り,「保健婦とHIV/AIDS」について話し合ってきた。AIDS文化フォーラムin横浜は1994年の国際エイズ会議をきっかけに始まり,毎年8月に開催されている。全国からNGO・NPOや医療関係者,市民などが集まり,AIDSに関する活動報告やシンポジウム,展示などが行われる。
本稿では,PNYの活動について紹介するとともに,一般対象のアンケート結果を,一部ではあるが紹介したい。
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