特別記事
私と看護の歩んできた道―高橋シュン先生に聞く
勝原 裕美子
1
1兵庫県立看護大学
pp.498-504
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901132
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プロローグ
松江に約束の時間よりかなり早く着いた私は,少しばかりその風情を楽しもうと小泉八雲記念館や武家屋敷などを見てまわった.夢中になってしまいはっと気がついたら,いけない,約束の時間が迫っている.慌てて駆けつけたが3分の遅刻.案の定,高橋先生は先にいらしていた.遅れたことをおわびすると,「あんまり遅いから心配しちゃった.でも,仕事していたのよ.待っている間に手紙をいくつか書き上げたの」とおっしゃられ,返す言葉もない初対面であった.
簡単に自己紹介をすませ,場所を移動することになり驚いた.先生はとても長身なのだ.168cmの私とあまり変わらない.そして,明るい色のセーターがとてもお似合いだ.話され方はどことなく巻き舌っぽく,英会話の流暢さを感じる.なんて上品な方なんだろう.そんなことに感心している私をしり目に,先生はさっさと荷物をクロークにお預けになり,慣れた足取りでレストランに入っていかれた.
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