特集 よりよい臨床実習を目指して
看護基礎実習における看護観の育ち―「新鮮な体験」に注目した実習展開の試み
石津 みえ子
1
1前:杏林大学医学部附属看護専門学校
pp.245-251
発行日 1995年3月25日
Published Date 1995/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901081
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
体験学習の場である臨床実習において,学生が初めて体験する看護基礎実習は,新鮮さという点において特に意味を持つものとなるであろう.そこで体験される様々な事象は,次から次へと時間的,空間的に現れる新しい出来事の連続であり,その1つひとつの個別的,具体的な看護体験への意味付けという点においても新鮮と言えるであろう.
また,看護観は,私たち看護者の行為選択の基準となるものであり,それは看護の質を左右するものとなる.そしてそれは,その前提としての対象理解の準拠枠にもなることから,基礎看護教育において,個々の学生が確かな看護観を持ち,それを培っていかれるように援助指導することは,教員の大きな課題である.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.