特集 看護と福祉新時代―教育に期待されるもの
転換期における看護・福祉教育の課題―新しい教育のパラダイムを求めて
池川 清子
1
1北海道医療大学看護福祉学部看護学科
pp.89-92
発行日 1995年2月25日
Published Date 1995/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901046
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はじめに
21世紀を間近にひかえて,我々を取り囲む社会は,政治,経済はもとより環境,人口問題など地球規模で大きな曲がり角を迎えている.とりわけ,保健・医療・福祉活動に対する社会的ニーズは増大の一途をたどっており,その中核であるべき看護活動においても,その役割の拡大と同時に,新しい職種の台頭による機能の分担という事態にも遭遇している.
こういった人間社会というか,人類そのものの転換期を,我々看護職がどのように認識し,主体的に乗り切っていけるかが,21世紀へ向けての看護の進展の鍵となるのではないかと考える.これからの看護の担い手を育成する教育の場においても,ようやく量から質への転換が図られようとしている.昨今の看護教育の高等化,とりわけ大学化が進展する中で,今,改めて看護教育の理念が根本から問い直されなければならないのではないだろうか.
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