特集 看護と福祉新時代―教育に期待されるもの
福祉の要に看護職―デンマークでの地域看護活動を見て
村鳴 幸代
1
1東京大学医学部健康科学看護学科(地域看護学)
pp.93-97
発行日 1995年2月25日
Published Date 1995/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901047
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激動期の地域看護
目下,地域における看護活動は激動の真直中にある.1947年以来続いてきた保健所法が1994年6月地域保健法に変わり,対人保健サービスが県から市町村に大幅に委譲されることになった.また,老人保健法の一部改正により1992年から訪問看護ステーションが開設され,看護職がその技術をもって自営する道が開かれた.1983年まで診療報酬で訪問看護をする道がなかったことを考えれば大変な変化である.
一方で,長期入院による医療費の削減,在宅医療の推進等で入院患者は病院から自宅により早い時点で退院するようになり,自宅の中でも医療が提供されるようになってきた.その対象者は,社会資源を必要とする人も多い.即ち,福祉と医療とがドッキングし始めている.
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