特集 理学療法におけるパラダイム転換
筋力評価におけるパラダイム転換
山﨑 裕司
1
,
青木 詩子
1
,
横山 仁志
2
,
大森 圭貢
3
,
笠原 美千代
2
,
平木 幸治
4
Yamasaki Hiroshi
1
1高知リハビリテーション学院理学療法学科
2聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
3聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部
4聖マリアンナ医科大学東横病院リハビリテーション部
pp.247-252
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105778
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はじめに
本稿では,現時点での筋力評価の問題点を大きく2つ取り上げ,それらにおけるパラダイムの転換を試みた.第一の問題点は,筋力評価結果が能力障害と関連づけられていないことである.そこで膝伸展筋力と移動能力の関連を検討し,どの程度の筋力低下が移動能力を障害するのかについて明らかにした.第二点は筋力評価機器の問題であり,客観性と利便性を兼ね備えた評価機器・評価方法を提案した.
更に,それらの測定値と移動能力の関連についても触れた.そして,最後に筋力評価におけるパラダイムの転換が,我々理学療法士にもたらしてくれる有益性について考察した.なお,ここでの筋力評価は高齢者に生じた廃用性の下肢筋力低下を射程に置いて解説した.
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