特集 教員のための看護診断入門
学生/卒後1年目ナースの立場から
学んだ看護過程/看護診断を卒後も活かして看護実践をしたい
松井 真紀
1
1慶應義塾大学病院
pp.682
発行日 1994年9月25日
Published Date 1994/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900920
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私と看護過程/看護診断との出会いは,看護短期大学に入学してから半年ほど経った1年後期の基礎看護学の授業であった.入学前“看護婦は医師の指示のもとで補助的役割を果たす存在”と思い込んでいた私は,“看護婦が専門的知識と判断力に基づいて看護独自の機能と役割を果たしている”という事実に驚きと新鮮さを覚えたことを思い出す.
看護過程の概念や構成要素を学んだ当初はその意義も深く理解できず戸惑っていたが,2年次の成人看護学においてペーパーペイシェントによる事例演習をグループで討議を重ねることで,思考プロセスを自覚することができるようになってきた.そして,1人の患者を理解するためには中心となる患者の病態,セルフケア能力はもちろんのこと,家族,環境,社会的役割,個人の習慣や価値観など,生活の援助に必要な情報が個別的なケアプランを立案するために重要であることが学習できた.
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