連載 とらうべ
卒後教育に魅せられて
平田 京子
1
1神奈川県立看護教育大学校
pp.923
発行日 1994年12月25日
Published Date 1994/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901144
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私の所属する専門看護学科母子看護課程には,毎年,全国からやる気と情熱を持った助産婦たちが集まってくる。それぞれの進学への動機はさまざまである。ある学生は専門的な学習を求め,またある学生は働く施設で悩みながら燃え尽き寸前となったため,また他の学生は後輩指導,新人教育に苦しんでなどである。
卒後教育の魅力の第一は,学生の限りない力を6か月間見守ることができる点にある。たとえて言えば,学生20人の宝探しにどのように関わりあい,1人1人にどんな力が潜められているか発掘できるかを,意識して見守っていく楽しみである。それは,この卒後学習を通して,みんなが自分の玉手箱を確実に見つけるまでのプロセスにある。つまり,彼女たち1人1人が自ら努力し,クラスの仲間と育み築き作りあげ,予測もできなかった偉大な力,実力という自信を生み出す過程を見せてもらえるからだ。
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