授業研究
看護学教育における教授過程―教授事象と学習過程に関する検討
津留 英子
1
1福岡教育大学大学院
pp.181-185
発行日 1990年3月25日
Published Date 1990/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900031
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はじめに
教授とは,人が学習するのを助けることを目的とした他者の行為であり,学習が促進されるように学習者に影響を与える事象の集合である.そして,教授事象はいろいろな形をとる.しかし,どのような形であれ,学習過程を援助することをねらいとして,一連の伝達が行なわれる(Gagne & Briggs,19791)).
Gagneらは,学習行為を形成している内的過程を考察することにより,学習しつつある事柄の習得と保持を援助する,外的事象の働きが引き出されるとして,教授事象を提唱している.内的過程は,情報処理理論に基づいて,環境→情報→受容器→感覚登録器→短期記憶→長期記憶→忘却といった過程系列に描かれる2).
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