特集 外科外来マニュアル
私の治療
上肢・下肢
つきゆび
加幡 一彦
1
1三井記念病院整形外科
pp.680-681
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207983
- 有料閲覧
- 文献概要
□概説
つきゆびの後遺症は外見上の変形が主体であつて,日常生活上の支障は少い.野球愛好者で変形指の数を自慢する人がいるくらいである.ただ特殊な動作,たとえば手掌を開いて平らな面をなでるような場合には,ひつかかつて困ると訴える患者がいる.最近は,とにかく変形はいやだという若者が多い.
第2〜5指のDIP(遠位指節間関節)におこるハンマー指変形がいわゆるつきゆびであつて,指を伸ばしてもDIPが曲つたままになる.指伸筋腱の末端が断裂した場合と,同部の裂離骨折の場合とがあり,屈筋腱の力が勝つて屈曲変形をきたすのである(図1,2).
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.