特集 実習での学びの最大化
学生主導の実習を成功させるために必要なこと―地域の視点で幅広い看護の対象理解を育む「看護の基盤実習Ⅰ」の取り組み
今井 多樹子
1
,
三輪 晃子
1
1日本赤十字広島看護大学
pp.194-199
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202228
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新たな実習の設置
看護系の教育機関では、病院完結型の医療に偏ることなく、これまで以上に地域で生活する人々に目を向けた1)、学生の主体的な学修2)を支える実習体制が求められている。
そこで、2022年度のカリキュラム改正1)に際して、日本赤十字広島看護大学(以下、本学)では、社会保障制度改革をふまえて、学生が最初の実習に行く基礎看護学実習こそ、病院ではなく地域に行くこと3)で、入院患者に限定されない幅広い視点で「対象理解」と「コミュニケーション」のあり方を学べ、看護実践能力の向上に寄与できるものと期待し、従来の病院・病棟での実習体制を見直し「看護の基盤実習Ⅰ」(以下、本実習)という新たな基礎看護学実習を開始した。
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