実践報告
地域に根ざした老年看護学をめざして
山邊 祐子
1
1博多高等学校看護科・看護専攻科
pp.76-80
発行日 2024年2月25日
Published Date 2024/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202207
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取り組みの背景
今後の看護師養成校のカリキュラムのあり方
日本において高齢者人口の比率が高くなり、今後さらなる超高齢社会の人口構成となっていきます。それに伴い、医療費の上昇、高齢世帯の増加、介護不足などのさまざまな問題が発生することが予測されます。その背景から、看護基礎教育の現場においては指定規則の改正により、各養成校はそれに沿った新しいカリキュラムを検討しています。第5次指定規則の改正で大きく変わった点は、「在宅看護論」が「地域・在宅看護論」へと名称変更されたことと、カリキュラムの自由度が増し、学校独自の柔軟性をもたせられる幅ができたことです。そして、コミュニケーション能力、臨床判断能力を強化していくことも大きな柱とされました。
在院日数のさらなる短縮化や今後の保健医療システムを考えたときに、予防に目を向けた健康の保持増進、地域との連携、多職種との連携・協働が不可欠となっていきます。そのため、人間関係構築のためのコミュニケーション能力や自分で考えたうえで行動できる臨床判断能力の修得に加え、多様化する対象を理解し、対象に合わせた看護・サービスの提供を考え、実践できるように育てていかないといけないと考えます。
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