特集 EBPと看護教育
学部生からEBPを学ぶ意義と実践
廣瀬 瑠華
1
,
山川 みやえ
2
1大阪大学医学部保健学科看護学専攻
2大阪大学大学院医学系研究科老年看護学
pp.168-177
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202069
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EBPが臨床で果たす役割を学生が理解するには
学部生がなぜEBPを学ぶ必要があるのかについて、実は看護教員自体も明確にわかっていないことが多い。教員が「エビデンス=研究結果」「EBP=研究結果を用いた実践」という認識である限り、看護専門基礎教育にEBPを組み込むことはできない。
教員は、単に研究結果を授業に取り入れたり、実習での看護実践の根拠として研究結果を引用するというだけではない、EBPが臨床で果たす役割を学生が理解できる授業を展開すべきだ。そのように取り組むことで自然と、事例1つ出す場合にも工夫が入り、学生がイメージしやすく学習ができるようになる。実際に当研究室では、EBPを意識しながらおもしろおかしく学習できるよう、学生のモチベーションや集中力を途切らせないようにするという点に注力して授業を進めてきた。本稿では、それがどのように学生に伝わったのかを学生の視点から紹介する。
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