連載 看護教員のつぶやき・no.5
時代に合わせた技術教育方法の見直しを―血圧測定に焦点をあてて
渡邉 惠
1
1神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部看護学科
pp.132-135
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202059
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手動の測定が「基礎技術」なのか
臨床現場と看護基礎教育の内容に乖離があることは、看護教育業界の長年の課題とされています。私自身、基礎看護学の教員として、幾度となくこの乖離に悩まされてきました。本来、臨床で役立つ知識や技術を学ぶための基礎教育が、かえって看護学生や新人看護師達をとまどわせてしまっている現状をなんとか改善しないといけないと思っています。
看護学生が学ぶ看護技術の1つに「バイタルサイン測定」があります。これはヘルスアセスメントの要であり、卒業時には「1人で実施できる」レベルの技術習得が求められています1)。こういった、患者さんの状態把握のための基礎看護技術においても、臨床と教育の乖離がみられています。
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