特集 新カリキュラムに込めた想いと展望
考える人材を育てる―川崎市立看護大学のカリキュラム
荒木田 美香子
1
1川崎市立看護大学
pp.200-206
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201915
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4年制大学設立への舵切り
川崎市立看護大学(以下、本学)は2022(令和4)年4月の新設大学です。しかし、完全な新設校というわけではありません。1964(昭和39)年に高等看護学院として開学し、約60年の看護教育の歴史をもっています。1995(平成7)年に短期大学となりましたが、修業年限3年の短期大学にはカリキュラムの過密化等の課題がみえてきたため、4年制大学へと舵を切りました。
4年制大学となるにあたり、川崎市は「川崎市立看護大学整備基本計画」を策定し、「医療の高度化・医療ニーズの多様化への的確な対応や、看護、介護、福祉、生活支援などを含めた地域における一体的なケアの提供が求められる社会」で活躍できる看護職の育成をめざすこととしました。カリキュラムを構成するにあたって、キーワードとしたのが「地域包括ケアシステムに資する看護人材の育成」です。4年制大学では、定員を短大の80名から100名に増加させ、保健師養成課程(30名の選抜制)を設置することになりました。
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