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当院は,道路を挟んで川崎市の中原区と横浜市の港北区の境目の高台にあり,病院の屋上からの夜景はいつ眺めても美しい。東急東横線日吉駅から徒歩で約17~18分かかり当院へアクセスするのは不便であったが,平成15年9月3日より日吉駅から井田病院正門前を経由して「さくらが丘」(新日鉄研究所跡地)の間に「ポンチョミニバス」が運行され便利になった。当院は昭和24年3月に結核病院(50床)として発足,その後,増床を重ねながら平成10年10月に緩和ケア病棟(20床)も開設されcureとcareの両面を備えた病院となり,平成11年1月には許可病床552床(稼動410床)の一般病院になっている。
泌尿器科は,昭和50年4月に新設され,塩崎が腎移植もできる施設にしたいと思い移植技術を横浜市立大学で習得し,一人医長で横浜市立大学病院から赴任した。しかし,すぐ世のなかは第一次オイルショックに見舞われ,その後遺症で川崎市からの人的補充の予算の目処がつかず,その夢は摘み取られてしまった。今では考えられないが,当時は一人診療体制で手術時などには応援の医師を頼んでいた。昭和54年6月に二人体制に,平成8年から三人体制となり現在に至っている。昭和61年4月に泌尿器科専門医教育施設に認定されている。塩崎は昭和59年に部長,平成6年に副院長となり,医療安全管理部会の委員長として市民が安心して掛かれる病院づくりにも取り組んでいるが,安全対策の理想的なシステムをつくり,それを実践していくことは難しいのが実状である。今までに横浜市立大学から赴任された先生方は,佐々木紘一,執印太郎(高知大学教授),高橋俊博,武田光正,原芳紀,三崎博,小川毅彦,宮本浩,山口豊明,馬場理也,村井哲夫,長田裕,三賢訓久,川上哲,千葉喜美男,澤田卓人で,そのつど新しい知識や技術を導入していただき,質の高い医療を提供してこられたことに感謝している。
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