実践報告
母性看護技術の習得を促す双方向型遠隔授業
黒澤 範子
1
,
衣川 さえ子
1
,
吉田 亜希子
1
1東京医療保健大学立川看護学部看護学科
pp.976-980
発行日 2021年10月25日
Published Date 2021/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201832
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はじめに
わが国では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2020年4月7日に緊急事態宣言が発令され、多くの大学で対面授業から遠隔授業への変更が余儀なくされた。東京医療保健大学立川看護学部(以下、本学)では、入学時に学生へパーソナルコンピュータ(PC)を貸与している。インターネット接続に関する調査では、98%の学生から支障ないとの回答が得られたため、遠隔授業を比較的早期からスムーズに導入することができた。
遠隔授業のタイプには、録画した映像を見て履修するオンデマンド型授業や、配信時間が決められているライブ配信型授業、テレビ会議システムを利用した双方向型授業がある。
筆者らは、3年次生の前期必修科目である「母性看護学実践論」で、テレビ会議システムを利用した双方向型授業を展開した。加えて、メンバー同士の情報共有・情報活用ができるグループウェアを利用して、授業資料を提供し課題レポートの提出を求めた。
従来の技術演習では、教員が実習室でグループごとに演示し、その後に個々の技術練習を求めて個別に指導するという教授スタイルであった。今回初めてテレビ会議システムによる双方向性授業による基本的技術の習得と評価を試みた。その結果、新たな技術教育の可能性が見出されたことを報告し、批評を仰ぎたい。
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