連載 看護教育×法律相談 知っておきたいトラブル対応のポイント・15
災害対応時に負傷者が出ました
星野 豊
1
1筑波大学人文社会系
pp.295-297
発行日 2021年3月25日
Published Date 2021/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201697
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事例
本校は校庭や体育館が比較的広く、災害時における地域の避難所として指定されています。市や県の担当者からは、災害発生時に校庭を開放してくれれば事足り、そのほかは学校に一切負担をかけないと説明を受けていたのですが、大きな地震が発生した際に次のような事故が発生しました。
①避難者から救護を手伝ってほしいと頼まれた学生が手当てをしたところ、負傷者が痛みで暴れ、学生がけがをした。
②「校庭では寒いので建物内に入れてほしい」と要請があり、校長の判断で体育館を開放した。避難者が体育館内に入ろうとするなかで、案内をしていた職員が誰かに突き飛ばされ、大けがをした。
③避難者を受け入れている間に校内で火災が発生し、逃げようとした人が折り重なって倒れ、学生を含めて多数の重軽傷者が発生した。
これらの場合に、学校にはどのような責任が発生するのでしょうか。また、災害時に対応するマニュアルをつくる際に、どのような点に注意すべきでしょうか。
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