増大号特集 特集1 カリキュラム編成の指針
第5次指定規則改正に向けてのカリキュラム編成の取り組み―(専)京都中央看護保健大学校看護学科の実践(中間報告)
石束 佳子
1
,
阿形 奈津子
1
1(専)京都中央看護保健大学校
pp.652-661
発行日 2020年8月25日
Published Date 2020/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201539
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はじめに
京都中央看護保健大学校(以下、本校)で教育を司ることになり、早、20年が過ぎた。その間に4回のカリキュラム編成を行った。2回の指定規則改正と統合カリキュラム教育開始および、修業年限4年の3年課程看護学科設立に関するカリキュラムの編成である。それらを振り返ってみると、反省も多いが得たものがいくつかあった。
1つ目は、統合カリキュラム教育の開始も、修業年限4年の3年課程看護学科設立も、カリキュラム評価に基づき、どのような学生を育てたいのかを明確にし、教育内容の抽出から授業科目の決定まで一貫してひもづける体験ができたことである。育てたい像と教育内容に明らかな一致をみるカリキュラムのもとでは、目標をめざして進む教員集団にとって、協同の精神が生じるのも当然であると思えた。
2つ目は、カリキュラム検討を牽引する強いリーダーシップを発揮できる存在がいたことである。何ものにも代えがたい存在であり、このことから、学校管理者の役割は、教務主任養成講習会の受講を勧めるなど、リーダー養成にあることが確認できた。
本校では、2019(令和元)年度に指定規則改正をみすえたカリキュラムの検討を行った。今回はカリキュラム検討の一例として、本校の取り組みを報告するとともに、検討のなかでの気づきや作成の基盤となったものについて述べたい。内容について、広く皆様方からご指導・ご助言をいただければ幸いである。
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