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はじめに
本学は、本州最北端にある青森県の青森市に位置しており、学校法人青森田中学園として創設74年の歴史があります。創設時より、「愛あれ、知恵あれ、真実(まこと)あれ」を建学の精神として教育に取り組んできました。2006(平成18)年には、地域の保健医療の充実に貢献できる人材育成をめざし、青森中央短期大学看護学科として3年制の看護教育を開始、2014(平成26)年4月には青森中央学院大学看護学部として4年制の看護学教育へと転換しました。看護学部では、建学の精神を教育理念として、豊かな人間性・幅広い教養を基礎に高い専門力と技能を身につけ、主体的に自己研鑽し、地域に貢献できる人材の育成に努めています。
本学看護学部は、2018年に1期生を送り出しましたが、前年の2017年に1期生のカリキュラムを総括した結果、いくつかの課題が浮き彫りになりました。たとえば、①地域の看護師養成校として後発設置校のため、各施設における実習期間が限定されている、②そのため冬期間の実習配置となり、感染性疾患の流行や通学時の事故発生など学生の実習時期として適当ではない、③地域の高齢化が進んでおり、施設実習において成人看護学実習・老年看護学実習の対象者の年齢層や発達段階に違いがない、④3年次後期から4年次後期にかけて、実習が過密であるため看護研究や看護師国家試験に向けた学習体制を整えにくい、などの課題があげられました。
そこで、2017〜2018年にかけて、2019年度からの新カリキュラムによる教育に向けた検討を行いました。今回は、本学における現行の「在宅看護学実習」を紹介するとともに、2021年度に始める3年次の実習をどのように展開しようとしているか、また2022年度に予定している改正指定規則に基づく教育に向けてどのように取り組みたいと考えているかを紹介します。
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