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書評 ケアするまちのデザイン―対話で探る超長寿時代のまちづくり
西村 ユミ
1
1首都大学東京健康福祉学部看護学科
pp.951
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201365
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「ケアを提供する」から「まちがケアする」へ
医療者にとって「地域包括ケアシステム」は耳になじんだ言葉である。厚生労働省によれば、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることをめざした、地域の包括的な支援サービス提供体制のことだ。“コミュニティデザイン”を仕事とする山崎氏はこの言葉に出会い、「医療や福祉の世界がまちづくりに近づいてきた」と思ったという。しかし、それはどのようなケアであるのか? この疑問をもって、自身がイメージする地域包括ケアに近い取り組みを行っている地域に出向き、鼎談を試みた。本書はその生の記録である。
なぜ“鼎談”であるのか。著者がイメージしたのは、ケアとデザインとが協働する現場である。だから対談は、各地域において医療や福祉の専門家とデザインやまちづくりに携わる人、そして著者の3名で行われたのだ。
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