焦点
リラクゼーションを基礎教育にどのように位置づけるか―学ぶ・活用する(指導する)
小板橋 喜久代
1
,
柳 奈津子
2
,
近藤 由香
2
,
岡田 朱民
3
,
内山 美枝子
4
,
箕輪 千佳
5
,
桐山 勝枝
5
,
荒木 大治
6
,
定方 美恵子
4
,
小山 敦代
7
,
荒川 唱子
8
1元京都橘大学
2群馬大学
3佛教大学
4新潟大学
5高崎健康福祉大学
6山陽学園大学
7聖泉大学
8元福島県立医科大学
pp.852-857
発行日 2019年10月25日
Published Date 2019/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201342
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新しい援助技術の導入
2017(平成29)年度の看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改正により、安楽への支援の方法としてリラクゼーションが教育されることになりました1)。筆者たちは、リラクゼーション法を学ぶための看護講座を運営し、技能の習得や指導法の検討を行っています。すでにリラクゼーションを教授されている教育機関もあると思われますが、この機会に改めてカリキュラムにどのように位置づけ、どのような内容が教えられるとよいのか、考えてみたいと思います。
リラクゼーションが基礎教育に導入されるようになった背景について考えてみましょう。1つには、一般社会において人々が過剰なストレスにさらされる機会が増えてきており、その結果として、心身の変調を訴える者が増加しているという現状があります。具体的な変調として、初期うつ症状を呈する人が増えていることも、見逃がせない問題です2)。文部科学省の「海外子女教育、帰国・外国人児童生徒教育等」のサイト(第2章心のケア各論)には、危機的な出来事などに遭遇した青少年のストレス対処のためにリラクセーション法(筋弛緩法)が紹介されています3)。心身の健康のために、リラクゼーションの活用が推奨されているのです。
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