連載 つくって発見! 美術解剖学の魅力・20
喉頭―飲み込むたびに蓋をする
阿久津 裕彦
1,2
1順天堂大学解剖学生体構造科学講座
2東京造形大学彫刻専攻領域
pp.595
発行日 2019年8月25日
Published Date 2019/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201289
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喉頭は、のどの奥にある空気の出入り口で、気道に蓋をする喉頭蓋、「のどぼとけ」とよばれる甲状軟骨、その下の輪状軟骨からなります。甲状軟骨の内側には声帯があり、甲状軟骨は舌を支える舌骨にぶら下がっています。物を飲み込むときは甲状軟骨を引き上げて喉頭蓋を押し倒し、食物が気道へ入るのを防いでいます。
制作手順は、まず気管と輪状軟骨を作ります(a)。続いて、甲状軟骨で囲まれた部位を作ります。甲状軟骨は、粘土をクッキー生地のような薄いシート状にして作ります。同様に舌骨を作り、両方を別の薄い粘土シートでつなげておきます(b)。この「舌骨・甲状軟骨シート」を軽く半分に折るようにして輪状軟骨に付けます。折り曲げた甲状軟骨の上部を強めにつまむと、のどぼとけの形になります。喉頭蓋は半円形の粘土シートを筒状に丸めて作ります(c-1、2)。完成した喉頭を気管に乗せて完成です。
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