目でみる耳鼻咽喉科
喉頭蓋の病変
石塚 洋一
1
,
岡 良己
1
,
加納 有二
1
,
前田 秀彦
1
,
梅田 泰生
1
1帝京大学医学部溝口病院耳鼻咽喉科
pp.736-737
発行日 1983年10月20日
Published Date 1983/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209667
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1.炎症量性疾患
急性蜂巣織炎性喉頭炎は中咽頸の炎症所見ほ軽微であるか喉頭蓋の発赤腫脹が著明であり,浮腫性変化か強いものは喉頭乱切,膿瘍形成では切開排膿か必要となる。喉頭蓋の炎症性変化は短時間で症状か増強し呼吸困難に陥る症倒もあるので,注意深い経過観察か必要である。
喉頭蓋に主病変をもつ疾患は,炎症性疾患から腫瘍まで様々である。これらの多くは嚥下痛,嚥下障害などで来院し,稀に異常感程度の軽い症状で来院するものもある。なかには呼吸困難といった重篤な症状を呈するものもあり,間接喉頭鏡あるいはファイバースコープなどにより的確に喉頭所見を把握し,治療に結びつけなければならない。
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