連載 つくって発見! 美術解剖学の魅力・15
脳幹―その2 脳幹から出る脳神経は3種類
阿久津 裕彦
1,2
1順天堂大学解剖学生体構造科学講座
2東京芸術大学美術解剖学講座
pp.175
発行日 2019年3月25日
Published Date 2019/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201189
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しばしば神経系の総本山のようにいわれる脳ですが、脊柱内にある細長い脊髄の上端が大きく膨らんだ部分に過ぎないともいえます。進化をさかのぼって私たちが魚だった頃に戻れば、脳は体の前端にあって、そこにある眼や鼻といった特殊感覚器から届けられる膨大な情報を処理するために大きくなったのです。
脊髄の左右からは末梢神経の索が腹側と背側から出ていて、前根と後根といいます。前根は運動性で後根は感覚性と、働きが大きく分かれています。この働きの区分けは脳神経にも見られます。
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